私の会社、退職金無しなんだけど、それって普通なの?

退職金 なし

 

1. 退職金制度とは?

退職金とは、会社は退職従業員に対する金銭等のことを指しているのですが、会社ごとに制度や金額が異なってきます。そして、退職金の有無も会社ごとに異なってきますので、しっかりと確認していきましょう。

退職金制度の詳細は下記にて記載していますので、参考にしてみて下さい。

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1-1. 退職金無しの会社は全体の20%

 

会社規模 退職金制度あり 退職金制度なし
1000人以上 92.3% 7.7%
300人~999人 91.8% 8.2%
100人~299人 84.9% 15.1%
30人~99人 77.6% 22.4%
全体 80.5% 19.5%

 

厚生労働省(2018年)によると、退職金制度がない会社は全体の約20%となっております。退職金はあるものだと認識している方もいるかと思いますが、実は義務ではないのが現実なんです。

 

1-2. 退職金(平均額)の推移

退職金 なし

厚生労働省は退職金の調査を5年に1度のペースで行ってきておりますが、2003年から2018年にかけて毎年減少傾向にあります。2003年の2,499万円から2018年の1,788万円を比較すると、15年間で実に30%も減少していることが分かります。

 

1-3. 退職金の有無を調べる方法

実際に自分自身が勤めている会社に退職金制度があるのかどうか知りたいですよね。いくつか調べる方法がありますので、ご紹介していきます。

 

■方法①『会社規定・就業規則』を確認する

1つ目が『会社規定・就業規則』を確認することです。退職金制度がある会社ならば、必ず退職金に関する記述があります。

 

■方法②『人事部』に確認する

2つ目が『人事部』に確認することです。お金絡みのことなので経理部が管轄していると思われがちですが、退職金に関しては、人事部の管轄になっています。

 

■方法③『有価証券報告書』を確認する

これは上場会社限定の話にはなりますが、上場会社は必ず有価証券報告書(決算書)を公表する義務があります。退職金がある会社ならば有価証券報告書(決算書)に会社に準備してある退職金の積立額の総額が記載されています。

方法③については、馴染みのない方もいらっしゃるかと思うので、調べ方を解説していていきます。

 

●手順① 『株主プロ』で自分の会社を検索する

www.kabupro.jp

 

●手順② 検索窓に自分の会社名を入力する

退職金 なし

 

●手順③ 『有価証券報告書』をクリックする

退職金 なし

 

●手順④ 『Ctrl』+『F』を推して、『退職給付』で検索

退職金 なし

トヨタ自動車の場合ですと、2021年3月期時点で、退職金は3,600億円が準備されていることが分かります。

 

2. 退職金が無い場合のおススメの対策

退職金がある会社ならばまだ良いのですが、退職金が用意されていない会社は全体の20%存在します。仮にご自身が退職金のない会社にお勤めの場合、どうしたら良いのか!について解説をしていきます。

2-1. 対策①『先取り貯金』

1つ目の対策は基本的な方法ですが、貯金です。それも先取り貯金をすることです。収入から家賃や生活費などを差し引いて残った額を貯金する方法、もしくは、収入から貯金額を先に定期預金などに移し、残った額で家賃や生活費などの支払いに当てる方法です。

先取り貯金を行うことで、毎月絶対に貯金ができるので、退職金もなく、貯金も溜まっていかないという方はぜひとも試してみて下さい

 

2-2. 対策②『貯蓄型の保険』

2つ目の対策としておススメなのが、貯蓄型の保険になります。貯蓄型の保険とは言えど、種類はたくさん存在するのですが、変額保険が最もおススメな方法となります。

変額保険=保険×積立NISA

変額保険は、一般的な保険とは異なり、運用面に特化した内容となっていながら、保険としての機能も発揮する商品になります。積立NISAだと、毎月1万円や2万円を積立ていき、S&P500や全世界株式などのETFで運用を行っていくのですが、そこに保険機能(死亡などの条件を満たしたら、500万円や1000万円などの保険金がおりる)が追加された商品となります。

変額保険は、退職金の有り無し関係なく、余裕のある方全てにおススメできる商品なのですが、保険募集人の全員が販売できる訳でもなく、保険会社で特徴や手数料率も変わってくるので、申し込みする際には十分に検討した方が良いですね。

変額保険については、下記にてまとめてありますので、参考にしてみて下さい。

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2-3. 対策③『iDeCo』

iDeCo(個人型確定拠出年金)は基本的にはおススメしていない商品となります。詳細は、下記にて解説をしておりますので、こちらをご確認頂きたいですが、簡単に解説をします。

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、税金控除を行いながら、運用益も非課税となる商品となっています。ただ、60歳にならないと資金の引き出しはできない仕様になっています。

資産運用を行う上で流動性(資金の出し入れが自由にできるかどうか)は非常に大切なことです。仮に5年後、10年後に急に資金が必要になったとしても、iDeCo(個人型確定拠出年金)に入れたお金を使おうと思っても引き出すことはできません。

iDeCo(個人型確定拠出年金)を行うのならば、対策②の変額保険を行った方が、よっぽどメリットは大きいです。ただ、そもそも退職金は定年にならないと受け取れないものになりますので、それでも問題ないということでしたら、iDeCo(個人型確定拠出年金)で対応されても良いかと思います。

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3. 退職金が無い場合のおススメできない対策

次はおススメできない対策です。特に保険を使って退職金代わりにする商品もあるのですが、メリットは少ないので、解説をしていきます。

3-1. 対策①『個人年金保険』-制度

個人年金保険を行っている方から相談を受けることもあるのですが、あまりおススメはできないです。その理由を順番に解説をしていきます。

退職金 なし

『個人年金保険』

個人年金保険とは、毎月一定額を60歳や65歳まで積立ていき、3種類のいずれかの受け取り方法で受け取る仕組みになります。

  確定年金 有期年金 終身年金
受取期間 10年や15年など固定 生存中ずっと
死亡した場合 遺族が受け取る 遺族は受け取れない
※一部保障期間あり
遺族は受け取れない

■確定年金

年金の受け取り期間が10年や15年などと決まっており、被保険者が死亡した場合は、遺族が残りの年金受取期間に年金または一時金として受け取ることが可能となります。

■有期年金

年金の受け取り期間が10年や15年などと決まっており、被保険者が生存しいている間だけ受け取ることが可能となり、被保険者が受け取り期間中に死亡した場合、年金の支払いは終了します。

■終身年金

被保険者が生存している限りずっと年金を受け取ることはできますが、被保険者が死亡した時点で年金の支払いは終了します。

ここまでは一般的な個人年金保険の仕組みの説明となります。そして、気になる部分である『個人年金保険では運用でどのくらいお金が増えそうなのか?』についてみていきます。

この中で一般的に販売されているのは、確定年金となります。

 

3-2. 対策①『個人年金保険』-運用益

では、実際に個人年金保険を加入した場合、どのくらいの掛け金でどのくらいの運用益を得られるのか?についてみていきます。なお、生命保険会社の名前は割愛させて頂きます。

【条件】

払込期間:10年

受け取り方:10年有期年金

掛け金:110万円/年払い

経過年数 払い込み保険料
(累計)
死亡給付金 解約返戻金 解約返礼率
1 ¥1,100,000 ¥1,104,600 ¥910,104 82.7%
2 ¥2,200,000 ¥2,209,200 ¥2,005,371 91.1%
3 ¥3,300,000 ¥3,313,800 ¥3,108,494 94.1%
4 ¥4,400,000 ¥4,418,400 ¥4,223,961 95.9%
5 ¥5,500,000 ¥5,523,000 ¥5,348,405 97.2%
6 ¥6,600,000 ¥6,627,600 ¥6,481,827 98.2%
7 ¥7,700,000 ¥7,732,200 ¥7,626,471 99.0%
8 ¥8,800,000 ¥8,836,800 ¥8,781,215 99.7%
9 ¥9,900,000 ¥9,941,400 ¥9,941,400 100.4%
10 ¥11,000,000 ¥11,046,000 ¥11,046,000 100.4%

10年間の合計で1100万円を払ったとして、10年有期年金としていくら受け取れるのか?については下記の通りとなります。

退職金なし

10年で1100万円を支払い、年金として受け取れる金額は、1122万円(112.22万円×10年)となり、運用益としては、22万円しかありません。10年で2.01%の利益となり、1年で0.2%の利益となります。

せっかく長い間運用するのにも関わらず、このような低い利率では運用する意味が全くないので、あまりおススメはできませんので、保険会社や銀行などの金融機関から個人年金保険を提案されたら、話半分で聞いておくか、予め断るかした方が良いかと思います。

 

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